“八蔓”と呼ばれる地は、遥か東方の世界。自然があふれ、数多の文化を内包する、美と混沌の島だ。妖たちが住まう森や川といった自然の境界に阻まれているため、人々は長らく各地で孤立して生きており、それぞれの国や文化の元で、独自の発展を遂げてきた。そんな八蔓の地も、英雄「覇乱王」の神流河国によって、統一は目前となっていた。しかしある日、覇乱王は、世継ぎの長男と共に、急死してしまった。覇乱王亡き後、混乱する神流河国を我が手で治めんと、動き出したものたちがあった。それが覇乱王がもっとも重用した4人の家臣、「四天王」だ。彼らの思惑はさまざまだが、採った手法はただ一つ。四天王たちは、覇乱王の遺児たちをそれぞれまつり上げ、その遺児を通して神流河の実権を握ること。そして、まつり上げられる遺児の一人が、主人公であるアナタだ。アナタは神流河の城の奥で、大事に大事に育てられた。その出自を伏され、人の目にも触れさせないほどに。ただ美しく、不思議な力を持つということが、世に知られるのみ。ゆえに人々は、見たこともないアナタのことを、強大な妖を母に持つとも、妖しい術を使うとも噂し、「妖ノ宮(あやしのみや)」と呼ぶのだった。妖ノ宮がその噂の通り恐ろしい存在なのか、それとも普通の女の子なのか、それは全てアナタが決めることなのだ……。
“工画堂スタジオ”が世の乙女達に贈るSLG=プリンセスシミュレーション第二弾! 「覇乱王」こと“妖ノ宮”の父“正義”亡きあと、国の覇権をめぐって四人の重臣「四天王」が動き出す 。覇乱王が遺した四人の児を担ぎ上げた彼らの狙いは、新君主となった遺児を通して覇権を手にすること……。この四天王による政争【四天相克】に、遺児のひとりである妖ノ宮も巻き込まれてしまう。このゲームの目的は、争乱の時代に生きる妖ノ宮が自分の人生を探し当てることだ。その結末はひとつだけでなく、ありとあらゆる道が待っている。妖ノ宮には課せられた義務などないので、自分の想いを道しるべに日々を過ごしていくことになる。【四天相克】などなんのそので、意中の人物と逢瀬を重ねたければ、それもアリ。遊戯は【四十八巡】で結末を迎える。アナタの望んだ道の先には、どんな結末が待つのか……?
このゲームは「課せられた義務が存在しない」という非常にユニークなシステムとなっている。【四天相克】という状況設定と、プレイヤーが最初に選択した「四天王」の派閥、そして【四十八巡】という時間的なゴールを基盤として、“妖ノ宮”はどのように過ごしても構わないようになっている。妖ノ宮には「権力」と「妖力」のパラメータがあり、行動によって増減していく。派閥以外の人物に接触しようとすると「権力」が下がり、また「火遊び」などの魔性の術を使うと「妖力」が減少していく。ストーリーの展開上、これらの数値が増加する場合もある。登場する男性たちには「勢力」と「活気」のパラメータが設定。「勢力」は派閥の優劣を示し、「活気」はその勢いを示している。活気が下がってくれば「勢力」の伸びも滞るわけだ。派閥に対して良くないことが起きたり、また敵対する派閥が勢いを増すとこれらの数値が減少し、様々に不利な状況が発生してくる。しかし、主人公の行動によって、所属派閥や男性たちの「勢力」「活気」の増加に繋がることもある。男達の命運や、一国の存亡がアナタの言動によって大きく左右される状況を楽しむもよし、慎重になるもよし、思うままに振る舞うことができるぞ。