「CHARON」のカリスマボーカル“アキラ”は、歌番組の収録中に屋上で人気俳優“須永”が歌っている場面に偶然出くわす。ドラマに出れば視聴率30%をもぎ取り、耳触りのいい“適当な歌”を歌う二枚目俳優の須永……。だがアキラが屋上で聞いたそれは、いつもの須永の歌とは違い、魂を打つ“至上の曲”だった。アキラはその曲を手に入れるため、自らのカラダを差し出す覚悟で須永の部屋を訪れた。だが、彼はキスだけでその曲をアキラにくれてやった……。音楽への拘り方の違いから反発しあう“須永”と“アキラ”。その関係はいつしか恋に――「口移しに奪い取ってやりたかった……この舌で絡め取って、その傲慢な、何も考えない唇から……執着のないその才能を……力を、全てを……」